業界動向

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継続力
百年企業に学ぶ
 京都駅東京方面行き新幹線ホームに、M虎屋(和菓子製造販売)の大きな広告がある。キャッチコピーは「京都で生まれて5世紀」。世紀単位で会社の歴史を表している企業を見たことがないため、印象的なインパクトを受ける。
 パン関連業界でも、百年を超える企業が存在し「継続する」というエネルギーから学ぶことが多い。その一部を紹介する。
 京都、進々堂。京都の一パン屋として、あるときは時代を先取りし、また、あるときは時代の波に翻弄されながら、パンを毎日焼き続けた。画期的な出来事、大きな成長、存続の危機、再出発があった。パン作りを通して、地元京都の発展、お客様の健康で豊かな生活、従業員の幸福に貢献できる会社になることが、皆様へのご恩返しと心得る。これまで支えてくださった皆様に感謝し、その恩を忘れず、社員たちと力を合わせて新たな100年に向かう。
 佐賀、理研農産化工。会社の寿命は30年と言われるが、弊社百年を振り返ると、ほぼ30年毎に大ピンチに襲われた。このピンチをチャンスに代えて乗り切り、今日に至っている。百年企業には、共通するものがあると言われる。長期的視野で計画する。社内外で「和」の協調を大事にする。変化に勇気を持ってチャレンジする。創業以来の社是である『品質第一主義、企業を通じて社会に貢献する、お得意先の繁栄がわが社の繁栄』を守って行くことを基本としている」を大切にしている。
 鳥取、亀井堂。鳥取のパン屋と言えば亀井堂。亀井堂と言えば鳥取のパン屋。というほど浸透している。全国区ではないのに鳥取の人は全国区だと誤解している。昔ながらの手作り感がある商品に特化しているので、塩パン等を作ったことがない。しかし、時代潮流の商品が作れる勉強は怠っていない。地元鳥取に密着しているという点を活かして、今後も永く続けたい。何事もトップダウン。また、マニュアルが全てで個人の解釈は許していない。「凡事徹底」で基本を重視。

パンの生産量・出荷額
2017年パン生産量は初の124万トン台
2016年総出荷額は約1兆8千億円
 2017年1〜12月のパン生産量は、およそ124万トン台になると予測する。この数値は、2016年を約2%上回るもので、初の124万トン台に達する。2010年以降、堅調に増加を続け、2015年度に足踏みをしたものの2016年は増加、2017年も続けて増加できそうだ。品目別で、食パンのみ減少する見込みだが、その減少分を他品目が補っている。学校給食パンは、10月現在で昨年より約11万2千トン(4.5%)多く、11・12月の不安は残るが、若干の増加が期待できる。2011年以降毎年、約1千トンの減少が続いたが、国内産小麦粉使用等の結果が出て、歯止めが掛かったと考えられる。
 経済産業省が平成28年6月1日に実施した「平成28年経済センサスー活動調査」の産業編で製造品出荷額を見ると、パン製造業2016年の総出荷額は1兆7千959億6百万円。品目別で2016年の食パンは3619億1千万円。イーストドーナツを含む菓子パンは9360億2千3百万円。調理パン・サンドイッチは2666億2千万円。  総務省統計局の家計収支概況を見ると、2016年の二人以上の世帯(平均世帯人員2.99人、世帯主の平均年齢59.2歳)の消費支出は、1世帯当たり1カ月平均28万2188円で、前年に比べ名目1.8%の減少となった。また、物価変動(マイナス0.1%)の影響を除いた実質では1.7%の減少となった。可処分所得(実収入から直接税・社会保険料などの非消費支出を差し引いた額)は、二人以上世帯のうち勤労者世帯で42万8697円。前年に比べ名目0.3%の増加、実質0.4%の増加となった。
 2017年11月のパンの家計消費支出額は2442円。穀類全体の39.2%を占めトップ。米は2051円(33.0%)、麺類1305円(21.0%)、その他穀類425円(6.8%)。

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