モンシェル春日井店〈愛知県春日井市〉
地域に密着し親子孫3代が楽しめる店に
商品価格以上の接客と店づくりに徹する

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店舗外観

売り場の様子

店舗内の様子
 

めんたいこフランス

塩パン

 Mモンシェル(社本太郎社長)は2017年10月13日、JR中央本線春日井駅前の店舗を春日井市菅大臣町114の住宅地に移転し、グランドオープンした。

 今回の移転は、2015年2月に春日井市が出した「JR春日井駅周辺地区市街地総合再生計画」の一環で、駅北口の再編に伴い自由通路及び橋上駅舎の整備にあわせ、駅前広場のレイアウトなどを見直すことに起因している。
 社本社長は、グランドオープンに至る経緯を次のように語った。
 3月に借りる土地が確定しました。その時点では更地でした。5月から設計を始め、6月にようやく着工しました。9月30日の引き渡しが条件でしたので、厳しい日程でしたが、何事もスムーズに事が運び工期延長10日で完成しました。
 この店舗を立ち上げるに当たっては、今後会社の全体像を掌握してもらう意味で、モンシェルの親会社であるカスガイパン学校給食米飯工場工場長で娘婿の布目勝也氏にほとんどを任せました。
 移転を決定させた理由は、駅再編で新しい商業施設にヴィ・ド・フランスが出店するという情報を入手したため。この立地に決めたのは、女性でも駐車しやすく広い30台分の駐車スペースが確保できたことです。  副社長の冨志夫人は「方位や家相、鬼門などを気にするのですが、布目工場長が依頼した建設会社は、その全てを叶えてくれました」という。
 グランドオープンを前に庄内川対岸の名古屋市守山区に初めて折れ込みチラシを入れたところ、守山区からの客が思いの外来店してくれるようになった。それ以外には春日井市全域に配布されているミニコミ誌等でしか告知しなかったが、移転により駅の利用客を失ったものの新規顧客を獲得することができ、今のところ既存と新規の割合が半々になっており、客単価が平日で約1.5倍、土・日約2倍になったという。
 10月11日のプレオープンでは約550人が来店。グランドオープン当日と翌日のオープニングセールには、約3千人もの客が訪れた。
 「『わたしのまちのパン屋さん』を掲げて、地域に密着し親子孫の3代が楽しめる店を目指し、安心・安全をベースに商品や店作りに反映させることを最優先に考えています。勝川本店との違いはセルフ部分を多く採り入れていること。営業時間を約3時間短くしたことによって、人を極力減らし効率よく利益が出るような仕組みを構築しようとしていますが、オープン直後のため、未だ理想的な姿にはなっていません」と社本社長はコンセプトを述べた。
 同店は、キメ細やかなサービスで固定客を掴んでいる。例えばCafeで提供するコーヒー(有料)は品質を上げた。さらにミルクにもこだわり上質な製品を使用している。いくら無料のコーヒーでも美味しくなければサービスにならないと考えているからで、その考え方が商品全体に浸透している。情報過多の時代、どんなことでも積極的に情報収集し、店の付加価値に代えなければ客の心を掴むことができない。
 副社長は「さり気ない配慮が長続きする要因になります。商品だけが良くても接客態度や店舗の清潔さなどに欠点があると、客足は遠のきます。商品価格以上の接客と店づくりが必要になると思います」と述べた。
 駅前店では、学生や若い女性が大半を占めていたが、移転後の立地は、若干年齢層が上がりファミリー層が多くなったらしく、コンセプト通り3代で楽しめる店が実現しつつある。平日昼間のCafe利用は、9割が女性客で賑わっている。カスガイパンで72年、モンシェルで45年という実績がブランドとなり、新店舗になっても揺るぎない集客ができるのだと感じる。
 売れ筋商品は、1位:元祖ふくやの明太子を使用した超ロングセラーの「めんたいこフランス(税込281円)」/オープン時より『焼き立てパンコーナー』を設置。売上が倍増した。2位:四つ葉バターとモンゴルの岩塩が決め手の商品で、県外客も美味しさに驚く「塩パン(同98円)」。3位:中辛のポークカレーにトマトが隠し味の「特上カレーパン(同173円)」と「クリームパン(同152円)」。これらは全て多回数焼成している。食パンでは「パン・ド・ミー(同1本584円/ハーフ292円)」が1位。新店での新製品は「4種類のスティックパン(同各162円)」。
 社本社長は新店の将来像と会社の展望を次のように語った。
 春日井店では、パンだけでなくキッシュやパイなど商品の幅を広げたいと考えており、焼成したデザート系のパンを提供したいと思います。それらを想定してコンベクションオーブンを導入しました。
 Mモンシェルとしては、人材の問題が大き過ぎて今のところ見当をつけられないのが本音です。
 私自身、先のことを緻密に計画するタイプではないのですが、以前から思い描いている姿に近づいているような気がします。その場で生き残ることを真剣に考え、実行してきた結果が形として現れているように思います。常時「このままだと消える」という危機感を持って経営を続けてきましたので、これからもその精神を貫きブランド力を高めたいと考えます。

【モンシェル春日井店】
昭和47年モンシェル1号店として春日井駅前店オープン。平成10年に春日井駅前店に移転オープン。平成29年駅前より移転して春日井店をオープン
愛知県春日井市菅大臣町114、TEL0568-85-7553
▽店舗面積=総面積475坪、建屋約90坪、売場・Cafe(30席)約45坪
▽従業員数=正社員12名、パート・アルバイト8名
▽売上=平日40万円前後、土・日60〜70万円
▽営業時間=8〜18時

【カスガイパン】
昭和20年創業。今年で72年。昭和37年に創業者が1カ月間訪米し、アメリカのパン業界を視察すると同時に円筒型食パンケースを購入し日本初のラウンド食パンを発売。

【モンシェル本社】
愛知県春日井市八光町1の2、TEL0568-31-2101

【勝川本店】
愛知県春日井市八光町1の2、TEL0568-31-2104

《モンシェルがめざすのは「わたしのまちのパン屋さん」》
@お子様からお年寄りまで、家族みんなで楽しく安心してご来店いただける店でありたい!(材料や製法にこだわった、約130〜150種類のパン&サンドイッチがあります。きっとお気に入りが見つかります)
A毎日気軽に利用して頂ける、価格でありたい!(すべての商品の原価を計算し少しでも気軽に買っていただける価格をめざしています。ポイントカードの制度もあります。また、併設のカフェでは、パン1つと飲み物のセットが400円でお楽しみ頂けます)
Bできるかぎり、焼きたてのパンを食べていただきたい!(朝、お昼、午後と3回パンを焼いています。カレーパンは随時揚げたて。めんたいこフランスは、売れるたびに焼いています)
C常に丁寧で、親切な接客(新しいパンが焼けると、お客様がトレイにお持ちいただいているパンもお取り替えします。スタッフ自身もパンが大好き。だからこそ、少しでも美味しい状態で食べていただけるよう努力しています。なお、子供さんを抱っこしているママやお年寄りの方など、サポートします。安心してご来店下さいませ)
D春日井のランドマークでありたい!(ご近所の人たちの憩いの場・待ち合わせの場・再会の場としてご活用頂いています。「わたしの町」から離れた人も、なつかしんでくれる。また食べたいなぁと思ってもらえる。久しぶりに立ち寄った方に昔と変わらず満足していただけるお店でありたいと思います。(同社HPより)

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パン・ド・ミー