ブロイラー飼育前期にトレハロースを給与
抗菌性物質無添加飼料でより安全に

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 NAGASEグループのM林原(安場直樹社長)は、山梨県畜産酪農技術センター(山梨県中央市)らと共同で、ブロイラーの育成期間に抗菌性物質無添加飼料を用いた際のトレハロース給与が生産性に及ぼす影響について調査した。その結果、トレハロースを与えたヒナのほうが、通常の餌で育てたヒナよりも大きく成長し、さらにその後、トレハロース給与をやめても出荷時体重が増加していることが分かった。これにより養鶏農家の生産性や収益の向上が見込めるとともに、消費者ニーズに対応する抗菌性物質が含まれない無薬飼料を使用した鶏肉の提供が可能になった。
 この内容は、9月5日から開催された日本家禽学会2018年度秋季大会 (宮城県仙台市/東北大学)で発表された。
 ブロイラーは、育雛期のヒナの管理によって出荷時の体重に大きな影響を及ぼすことが知られており、生後2週間程度、餌の中に抗菌性物質を混ぜて与えることが一般的に多いとされている。しかし近年は、消費者の食品に対する安心・安全意識の高まりから、抗菌性物質などの使用を極力控え、使用する場合でも期間を短くすることが求められている。
 今回の研究結果は、トレハロースを0.5%添加した無薬飼料を給与することで、21日齢時の体重が優れた傾向を示し、さらにその後、トレハロースの添加をやめても出荷時の43日齢の体重は有意に増加するというもの。これにより、飼料に抗菌性物質を使用しないという消費者ニーズに対応できるばかりでなく、養鶏農家の生産性を高め、収益を向上させることが期待できる。なお、トレハロースをブロイラーに給与する研究に関しては、出荷前のブロイラーにトレハロース入りの餌を与えると、鶏肉を加熱した際に発生する硫黄系の臭いや獣臭が抑えられるという内容で過去の日本家禽学会で発表しており、すでに山梨県内の農場を中心に実用化されている。

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