セイボリー・スパイスショップ〈カリフォルニア州〉
商品の豊富さ・スタッフの幅広い知識で
高評価を得る人気のスパイス店

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ロラ・フラスさん(右)とリサ・キャメロンさん

店舗外観
 

店内の様子

店内の様子

 今回から、アメリカのベーカリーだけでなく、パン製品を作る上で参考になりそうな店舗や、アメリカの食がわかるような店舗なども紹介することになった。
 「セイボリー・スパイスショップ」は、2003年にコロラド州デンバーで、料理とベーキングが好きなマイク&ジャネット・ジョンストン夫妻が始め、全米に28店舗を展開している。サンタローザ支店は、美食家が多く、使うスパイスにもこだわる料理好きが多い地域性から出店された。

 毎週搬送される挽き立てのクミンなど世界中の香辛料や、基本的なハーブ、BBQブレンドなど400種類近い商品を販売している。種類が多すぎて圧倒されそうだが、自ら料理やベーキングなどが好きなスタッフが、顧客の好みやアレルギーの有無を尋ねて、合うものを勧めてくれる。12個ほどの瓶を並べて、家用のスパイスを補充しに来る顧客もいるそうだ。
 マネージャ―のロラ・フラスさんは「店内にはレシピカードがあり、オンラインにもレシピが載っています。サンプルもあるので、新しいスパイスやブレンドを試す良い機会です。料理が得意なお客様からは新しいレシピが聞けるので、持ちつ持たれつの関係です。お客様は、家で料理をされる方がほとんどですが、レストランやフードトラック、ケータリングへの卸しも行っています」という。
 オーナーが試作を重ねて出来上がったオリジナルブレンドには、カレー用、タコス用、BBQ用、ベーキング用などがある「ベーキング部門にあるナツメグとシナモン入りの『ジョージアピーチ・ブレンド』は、どんなデザートにも合い、私は普段、桃ジャム作りに使っているのですが、お客様の中に鶏料理と豚肉料理に使う方がいらっしゃったので試してみたところ、モロッコ料理(干しぶどう、デーツ、アーモンド、レモンの塩漬け、オリーブを使うのが特徴)のようになり、とても美味しかったです」とロラさんは教えてくれた。
ベーキング用スパイスでは、シナモンだけでも辛さや甘さ、風味の異なる6種類があり、パイやオートミールの他、アフリカ料理、中東料理、メキシコ料理にも使われている。
 元顧客で、シェフの仕事を続けながら4カ月前から週2日店で働いているリサ・キャメロンさんは「スーパーで買うよりも味が強く、新鮮なので、以前からスパイスはこの店で買っていました。『ゴーストペパーソルト(世界で一番辛い唐辛子ブット・ジョロキアとチョコエッセンス入りのゴーストペパーと、塩のミックス)』をクッキーに使うお客様には驚きましたが、チョコレートも入っているので、確かに風味が引き立つだろうと刺激を受けました」
 ほとんどのスパイスがグルテンフリーで、ソルトフリー商品もある。ソルトフリー商品を使い、後で自分の好きな分量の塩を加えると、塩分摂取量を制限できる。
 人気が出ている商品は「スパイス&イージー」という週間食事プランナー。日替わりのスパイス袋を選べば、後は必要な食材を購入するだけで、美味しい料理を作ることができる。ポットロースト(鍋で蒸し焼きした牛肉料理)やティカマサラ(インドカレー)、七面鳥バーガーなどの食事からチョコレートオレンジマグケーキなどのデザートまであり、料理初心者から上級者まで何も考えなくても簡単にできると好評で、最近加えられたゴールデンミルクチャイラテはヒット商品だ。
 「最近のトレンドは、ビーガンやベジタリアンの人たちが、肉の風味が恋しくて、新しい野菜の料理方法を模索されていることです。そうした方々には、BBQブレンドをお勧めしています」と、ロラさん。
 色々な話を聞くと、私自身も新しい料理を試してみたくなった。今までポークリブをバーベキューする時は、スーパーで買う瓶入りのBBQソースしか使ったことがなかったが、棚2つにびっしり並んだ、カンザスシティ、テキサス州、ジョージア州、南アメリカなど異なる地域で人気のBBQラブ(焼く前に擦り込む粉末)ブレンドを見て、各々どんな違う味がするんだろうと好奇心が湧いた。ロラさんに「何がお勧めですか?」という漠然とした質問では「グリルする食材によって、お勧めは異なります」という返事だったが、「辛くなく、(夫がアレルギーなので)クミンが入っていないユニークなBBQラブは?」と具体的に聞くと「パールストリート・プランク・ラブ」を勧められ「黒胡椒が入っておらず、スモーキーで甘めなので、鮭はもちろん鶏肉や豚肉、米料理にも使えます」と適格な答えが返ってきた。
 まず、ポークリブのバーベキューをすると、今まで食べたことのないスモーキーで優しい味だったので、次に鮭に擦り込み、杉板(プランク)に載せて焼いてみたところ、杉の香りが強いものの、鮭はふっくらして、パプリカやマスタードの入ったラブの味がより楽しめた。このようして使ったことのないスパイスに挑戦してみると、新しい世界が広がりそうだ。
 長年通っているという顧客が「この店には必要なものが揃っており、必要ではないが欲しいものもたくさんあります」と笑っておられた意味が少しわかったような気がした。

【Savory Spice Shop】
▽住所=317 D St.Santa Rosa, CA 95404
▽電話=(707) 284-1310

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ベーキング部門

様々なBBQラブ

地元で製造されたバルサミコ酢は9種類