PANメンバーズ2018年度10月 第112例会
年間研究テーマ「生産性改革」

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 PANメンバーズ(南卓治代表幹事=Mエムズフードアンドライフ社長)は10月18・19日の2日間、大阪市北区の大阪第一ホテルで第112例会を開催した。

 例会の開催に先立ち、南代表幹事が大型台風等の被災者に対し、見舞いと一日も早い復興を祈念する言葉を述べた後、次のように挨拶した。
 「今年度は『生産性改革』をテーマに進める。効率化と生産性向上は、同じような意味合いだが少し異なると解釈している。効率化は今までの成果をより短い時間で仕上げることであって、生産性向上は効率化によって生まれた時間を活用して新しい事業を開始し、新しい成果を生み出すことだと考えている。従って今、最も求められているのは生産性向上である。
 皆さんは『ファーストペンギン』という言葉をご存じだろうか。ファーストペンギンとは、集団で行動するペンギンの群れにあって天敵がいるかも知れない海へ魚を求めて最初に飛びこむ1羽のペンギンのこと。リスクを恐れず初めてのことに挑戦することで多くの獲物を得ることができるという例え。大きな事業計画を立て、大きなリスクを負うことは無謀なことだと思うため、小さくスタートしてリスクを最低限に留めながら新しいことに着手する方法を見出して実践しなければならないと思う」
 講演会は、顧客リピート総合研究所M代表取締役の一圓克彦氏が「脱価格競争のための新規開拓ノウハウ」をテーマに講演した。また、研究会では「生産性改革〜販売の効率化に向けて」のパネルディスカッションが行われた。パネリストは、西嶋製パンM代表取締役の西嶋直也氏、高峰聖子氏、Mブレイン営業部部長の野村健一氏。コーディネーターは、MPAN・Labo代表取締役の河原治氏。
 その後、各事業部会報告が行われ、M木輪の芳野栄氏が、連続講話「パンの耳」第31話〈人生の棚卸〉を披露した。
 会場内には、協賛会員のPRブースが設置され、休憩時間等を利用してM橋本パッケ・鳥越製粉M・M田中食品興業所がプレゼンテーションを行った。

 懇親会では、副代表幹事の舩田洋史氏が「タイガーウッズは2005年トーナメントの優勝争いで、ライバルがパットを外したら優勝できるという時に『入れ』と願ったという。結果は、ライバルがパットを外しタイガーウッズが優勝したのだが、相手の成功を願うことで自分のモチベーションを維持するという意味があるらしい。自分に置き換えると、好調なベーカリーを見て『悔しい』『たいしたことない』など決して成功は喜んでいない。自分の考え方を変えなければならず、自社の成績を上げると同時に、ライバル会社の成功を願えば、パン業界の発展に繋がるのだと思う」と開会の挨拶をした後、鳥越製粉M執行役員営業部長で大阪営業所長の北島康秀氏が「東広島市の『あすなろ』というベーカリーでは、夏休みにパン教室を実施、最初は参加者が少なかったが、最近は告知とともに満員になり、比例して店舗の売上が伸長しているという。地元の人が知り、商品を認めてもらうことが最も重要だと思った」と述べ、乾杯の発声を行った。和やかな宴は進み、初日を終了した。

 2日目は、マネジメント研究会が行われた。一圓克彦氏の講演を振り返る会員意見交換会のほか、Mティーフーズコンサルタント代表取締役の高桝竜雄氏が「ハサップについて」、テクノバM代表取締役の弘中泰雅氏が「リテイルベーカリーにおける生産性向上」をそれぞれ講演し、2日間の日程を終了した。

【部会報告】
《運営部会》
新入会員を増やすことに取り組んでいる。目標は今年度中に正会員5社増。協賛会員の方々も協力を願う。
《経営部会》
1月17・18日に名古屋方面の視察を予定している。
《商品部会》
7月24日に日仏商事Mで実技講習会を開催。8月9日にMヘッズでラッピングやギフト箱を活かしたパンの販売戦略勉強会を実施。11月14日にMトクラ大阪でPホシノ天然酵母パン種取締役社長の土田耕正氏による多加水パンとMオリーヴドゥリュック代表取締役のリュック・ドゥマンジュ氏による南フランス食材を使った「価値を上げるためのサンドイッチ」コラボ提案の勉強会を開催。また、11月20日にMケルン代表取締役の壷井豪氏による「若手パン職人に向けた講習会」を開催する。

【協賛会員プレゼンテーション】
M橋本パッケ
 シュトーレンパッケージと思い出写真箱の紹介。シュトーレンパッケージ:小ロット・店名印刷(30個〜)に対応しておりオリジナル性が出せる。思い出写真箱:記念品等を作成する場合、スマートフォンのスクウェアから画像データを配信するだけで1個から写真が入った箱ができる。
鳥越製粉M
 スープの紹介。11月は15日にボジョレーヌーボーの解禁、28日にフランスパンの日、12月に入るとクリスマスと、フランスパンが売れる時期に入るため、フランスパンに合うかぼちゃのスープとチーズフォンデュを提案。温めて試飲も行った。
M田中食品興業所
 料理パン3品の紹介。パーティフォカッチャサンド:ハーブ入りチーズフィリング400G(イタリアンパセリの香り、ガーリックとペッパーのアクセントを効かせたチーズフィリング。保存料不使用)を使用。おつまみオニオンフランス:旨味たまねぎのオリジナルベース(たまねぎの美味しさをぎゅっと閉じ込めたアレンジ自在のフィリング)を混ぜ込みで使用。シチューグラタンパン:北海道野菜のクリームシチュー(北海道産の野菜と純生クリームを使用し濃厚でコクと深みのある味わいに仕上げたクリームシチューフィリング)を使用。

連続講話「パンの耳」第31話
M木輪 芳野栄氏
〈人生の棚卸〉
 一日を振り返ってみて、翌日から一日の反省を活かしていく。一年を振り返ってみて、来年から一年の反省を活かしていく。このように節目、節目ごとにこれまでを振り返り、これからどのように生きていくのかを立ち止まって考えていくことが、これからの進路を決めていく上で欠かせないことだと思います。振り返りや反省のないことは、行き先も出口もわからない迷路の中を進むようで、自分の進む方向がわからず不安な気持ちになるのではないでしょうか。同時に有意義な人生、幸福な人生を送ることにはならないでしょう。
 「人生の棚卸」とは、これまでの自分の歩んできた人生を振り返ってみることで、これからの自分の生きる方向と道すじを明らかにし、有意義な人生、幸福な人生を送ろうとするなら欠かせない作業だと思います。では「人生の棚卸」をどのようにするかというと、まずこれまでにどんな印象に残る出来事があったのかを振り返り書きます。そして、その出来事があったときどのように思ったかを書きます。次に自分に影響を与えてくれた人や書物との出会いはどうであったかを振り返り書きます。そして、その人や書物から自分がどのようなことを学んだのか、同時にどのような影響を与えてくれたのかを書いていきます。三番目に自分の余命年数(日数)を把握しておくために余命年数(日数)を書きます。そして、最後にこれからの人生について、考えてみます。
 まずこれから先の自分の生涯のテーマは何か。そのテーマに沿った人生を送りたいものです。そのテーマに向って三年以内にすること、さらに五年後、十年後までにやっておくことを書きます。
 私は、四十二歳の時に「人生の棚卸」という話を聞きました。その時に書いたものが最近見つかり、読み返してみました。
 生涯のテーマとして『パン造りを通して社会貢献を行うこと』を書いていました。具体的には、「パン食文化」を提案したい、「パン造りの楽しさと夢」を伝えたい、多くの文化と接し、感性を高め、パン造りのための栄養としたいと書いていました。十年後までにしたいことの中に新店舗をつくりたいと書いていました。42才当時書いたものが現在振り返ってみると、達成できています。
 人生の棚卸をおこなうことで自分のこれからの進路が明確になり、その強い思いを潜在意識に落とし込むことで決めたことが実現していくことがわかりました。
 第一線を退いた今、改めて「人生の棚卸」をやっています。残された人生を自分に与えられた使命に向かって進み、周囲の人に良い影響を与え、世の中のお役に立てる人生にしたいと思っています。

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