木もれび第61話
M木輪 芳野栄氏
ぬくもりのある心で接しよう

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 木輪では、周囲の人に対する思いやりを大切にしています。思いやりのある人こそ、魅力的で人から好かれる人物といえます。私は思いやりを次のように考えています。
 思いやりとは周囲の人に不快さを与えないこと。さらにもう一歩踏み込むと安心と喜びを与えることです。周囲の人とは、家族、職場の人、そしてお客様です。
 日頃から社員に対する思いやりの実践項目を決めて取り組んでいますが、まだまだ充分とは言えず、物足りなさを感じています。
 〈素直に生きる〉(池田繁美 著致知出版社)という本の中で、次の二カ所の文章が目にとまりました。一つは「経営者や上司がひとりの社員を頭ごなしにしかりつけたとします。(中略)叱られた社員や部下がうちに帰ってからビールを飲むときの顔を想像してみると、決して安易な接し方はできないはずです。そこまで考えることが経営者の思いやりです」もう一つは「指導者に〈ぬくもりの心〉がなければ相手はついてきません。経営者の心根に相手の人生を思いやるぬくもりを感じ取ると、社員は本気になるものです。その本気が組織になければ、逆境を抜け出せません」
 この二つの文章を読んで、この文章の意味するところと私の社員に対する思いやりの実践との間には、まだまだ大きな開きがあることがわかりました。自分の心の状態によって社員との接し方が違うのです。自分が未熟であることに気づきました。社員に対して、その人の人生を思いやることができる思いやりを身につけなければならないと反省いたしました。まだまだ「自我」という心のクセが強いと感じています。この強い「自我」という心のクセを正していくことが求められています。いろいろな環境に左右されない心(平常心)を自分の中に根づかせていくことや謙虚さを失っていないかなど自分を振り返ってみて、未熟さを正していこうと思いました。
 もう一つ気をつけたいことは、コミュニケーションをしっかりとるということです。社員に不安を抱かせないということです。「報告、連絡、相談」というと下位の者が上位の者におこなうと考えられがちですが、社員が不安を抱かないようにこちら(経営者側)から「報告、連絡、相談」を遅滞なくおこなうことです。いつも私が何を考え、これからどうしたいのか、また、皆にどのようにして欲しいのかをこちらから丁寧に伝え、お互いに風通しよくしておきたいと思います。
 ぬくもりのあるあたたかい心で接し、社員を正しく導いていけるよう自分を磨き高めていかなければいかないと決意をあらたにいたしました。

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