全日本パン協同組合連合会 Presents
「コロナ禍だからこそ、パン屋さんができること」
〜パン業界に対して、全パン連のこれまでの様々な取り組み〜
プレゼンター/全パン連青年部総連盟 会長草野洋一氏/副会長長江伸治氏

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 23日、デザート・スイーツ&ベーカリー展会場内のプレゼンテーションステージにおいて、全日本パン協同組合連合(以下全パン連)は「コロナ禍だからこそ、パン屋さんができること」と題したプレゼンテーションを行った。
 プレゼンターは、全パン連青年部総連盟の草野洋一会長(Mヒシヤ食品社長)と同長江伸治副会長(鳴門屋製パンM社長)。
 以下はプレゼンテーション内容の一部。

◆草野氏
〈全パン連について〉
  全パン連は、都道府県ごとに設立されている各パン組合の連合会で、昭和31年に結成され、今期で65年を迎えた。全国組織にしかできない事業を行う。特に学校給食は国の政策や決定に大きく影響されるので、その交渉を担っている。
〈日本におけるパン食の現状〉
 現在、日本の食文化においてパンは米飯と並んで主食となっている。最近では、高級食パンの専門店が全国に多数出店され、メディアでも毎日のように取り上げられている。
 そして、ここ5年連続で一世帯当たりの支出額が米を上回っているという数字も出ている。この様にパンは日本の食生活には欠かせないものになっている。
〈子どもたちのパン離れ〉
 しかし、その一方で学校給食に目を向けると状況が変わってくる。給食が始まった当初は毎日パンだった。それが昭和50年代に入ると米飯給食が導入された。やがて週に1回の米飯は徐々に増えていき4回となり、パン給食が月に1回の市町村もある。
 全パン連としては、このような偏った献立ではなくバランスの取れた給食を子どもたちに食べてほしいと考え、国や自治体に対して折衝を行なっている。
 もう一つの心配は、子どもたちがパン食に触れる機会が減ることで、大人になってからパン離れする可能性も出てくる。この様なことから全パン連では、多くの人にパンに触れる機会を増やしてもらいたいとの思いから、様々なイベントを開催してきた。
◆長江氏
〈全パン連で行うイベント〉
 全パン連では、主に2つのイベントを1年ごとに開催している。まず1つ目は、「ご当地パン祭り」このイベントは、全国各地の特産物を使った商品や地域の昔ながらのご当地グルメを使った商品の中から全国のパン組合が推薦したご当地パンの人気投票を行う。
 全日本パンフェスティバルの目玉イベントで、全国のパン屋さんが一同に集結し、来場者が購入したパンに添付された投票シールを会場内の投票ボードに貼り、順位を決定するもの。
 上位入賞により、各メディアから多く取り上げられ、販売個数が増加した商品も多数あるという。
 また、沢山の人にパンと触れ合っていただく事を目的に、「親子パン作り教室」を併催。人気イベントで、8百人の家族にパン作りを体験していただくもの。
 東京国際フォーラムでの同フェスティバル開催は、約3万人が来場、約5万個のパンを販売した。
 もうひとつは「ベーカリージャパンカップ」、このイベントは、日本のパン職人による、日本のパンの1位を決める唯一の競技会で、菓子パン・調理パン・食パンの3つの部門で競い合うもの。
 大会では、全国4地区(東日本・中部地方・関西・四国九州)に分け、厳正なる1次審査(レシピ・現物)を経て、各部門12人がファイナリストとして決勝へ参戦。競技は、パンの製造だけでなく、ディスプレイから片付けまでが審査対象となる。
 菓子パン部門では、一人で6種類のパンを各50個作る為、正確さと手際さを要求される。判定の基準は、「おいしいこと」はもちろんのこと、普段から販売するパンとして価格帯を含めてお客様に喜んでもらえるかどうか、そして、コンセプト通りに自分の作りたいものを正しい製法に沿って再現できているか、など。
 この大会でも、優勝作品について多くのメディアから取材を受け販売個数が増加したことや技術が認められたことで自信に_がったと優勝者からコメントを頂いている。
〈同社の取り組み事例〉
@市政とのコラボ商品
『東大阪ラグカレー』は、東大阪市からの依頼で作成した商品。メディアでの紹介により1日2千個強を製造している。
Aファームマイレージ運動
地域の畑で栽培された野菜を食べることで、畑を守るシステム。お客様と野菜や果実の収穫体験も実施。
B企業とのコラボ商品
『丸福珈琲あんパン』『かねふくもちもち明太子パン』他。
C北海道の富良野みるくを使用した食パン、プリンなどを販売する店舗「富良野みるく工房」を展開。
 最後に、草野氏は「このような状況の中で、人を集めての大きなイベントを開催することは困難だ。しかし、組合として立ち止まる訳にはいかない。この大変な時期だからこそ、今の時代に合った方法で全国のパン屋さんとお客様を繋げたい。本日参加されたお客さまには全国の色々な商品を知っていただき少しでも役に立てればと思う」と締めくくった。

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