増田製粉所 製菓技術講習会
〜宝笠印小麦粉の世界の広がりと新商品『赤煉瓦』〜
講師/和泉光一氏(アステリスク)

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和泉光一氏

ミルフォイユ バニーユ

ビジタンディーヌ オ ミエル

 M増田製粉所は9月20日、同社加工技術センターで「宝笠印小麦粉製菓技術講習会」を開催した。設立110年を迎えた同社では、改めて宝笠印小麦粉の魅力を発信する事を目指し、講師に宝笠印小麦粉のアンバサダーに就任した「パティスリー アステリスク」(東京代々木上原)オーナーシェフ和泉光一氏を迎えた。
 特宝笠を使用した、ベーシックなシュー生地やパイ生地などを用いた生菓子3アイテムと8月より新発売した菓子専用粉『赤煉瓦』による焼き菓子を披露。それぞれの生地で宝笠印小麦粉を使用する際のポイントと効果、新製品『赤煉瓦』に対する感想や評価についても説明した。

 和泉氏は、1970年生まれ。愛媛県出身。日本菓子専門学校卒業。「成城アルプス」で修業をスタート。パティシエとして7年間務めた後、大阪「花とお菓子の工房フランシーズ」を経て、2000年「サロン・ド・テ・スリジェ」のシェフ・パティシエに就任。2009年退社。「ワールド・チョコレート・マスターズ」や「ワールド・ペストリー・チーム・チャンピオンシップ」など国内外の数々のコンクールで入賞を果たす。2012年「ASTERISQUE」をオープン。
 講習会の中で和泉氏は「1日の仕込み量を決めている。無くなればその商品は終了。その日に売り切る。ロスを減らすために2番生地も使用する。フルーツは余り使わない、必要性を考え使用している。原価率を下げるようにしているが、安い材料を使うわけではない。その分お客様に還元している。
 スタッフが働きやすい状況を作り、その中で良いもの作りをしていける環境を整えている。例えば、レシピ中の材料で粉糖なら立てない、グラニュー糖を使う時は立てるなど工程を決めている。スタッフが分かり易いようにする事で、私もその都度教えなくてすむ。これもロスを減らすため。
 労働時間の問題でコンテスト出場のための練習でも就業時間となることや夜は残業代が発生する。生地を絞る工程ではデコレーションの練習になるのでスタッフにさせている。時間短縮のために単純化するのでは無く、さまざまな工程時間を削ることや作業の流れや分担など一切の無駄をなくすように心がけている」と話した。

◆ミルフォイユバニーユ
【配合(g)】
〈デトランプ〉
*特宝笠…500
*サンバード…500
バターフォンデュ(30℃)…60
水(10℃以下)…500
ビネガー…60
フルールドセル(天日塩)…15
〈フィユタージュ〉(折込用バター)
発酵バター…900
〈クレームアングレーズバニーユ〉
生クリーム35%…500
バニラビーンズ…1本
グラニュー糖…125
卵黄…100
板ゼラチン…10.5
〈クレームマスカルポーネ〉
クレームアングレーズバニーユ…550
マスカルポーネ…366
〈クレームシャンティ―〉
生クリーム45%…1000
グラニュー糖…70
脱脂濃縮乳…10
バニラエッセンス…1
【工程】
〈デトランプ〉
@小麦粉、塩、バターをミキサーで混合。
A水とビネガーを合わせ、2回に分けて加え混合。
B生地を冷蔵庫で15〜24時間寝かす。
〈フィユタージュ〉
@バターをデトランプの温度に合わせる。
A3ッ折り×2回行う毎に冷蔵庫で休ませる。この工程を3回繰り返す。
B40×8cm×3mm厚に整え3枚。180℃で30〜35分焼成。
〈クレームアングレーズバニーユ〉
@生クリームとバニラビーンズを加熱し沸かす。
Aグラニュー糖と卵黄をすり混ぜる。
BAに@を漉して加え、82℃にする。
Cゼラチンを加え冷蔵庫で一晩置く。
〈クレームマスカルポーネ〉
〈クレームシャンティ―〉
材料を合わせて立てる。
〈デコラシオン〉
@フィユタージュ3枚にクレームマスカルポーネを挟み重ねる。
A表面にデコールシュガーを振り、クレームシャンティ―を絞る。イチゴなどフルーツを載せ、ナパージュを塗る。
◆ビジタンディーヌオミエル
【配合(g)】
直径6cmフレキシパンドーム型1枚〈パータ ビジタン〉
無塩バター…270
卵白…144
はちみつ…108
バニラペースト…7
粉糖…180
アーモンドプードル…180
*赤煉瓦…65
〈ムラング〉(メレンゲ)
卵白…57
フルールドセル…1つまみ
【工程】
〈パータ ビジタン〉
@焦がしバターを作る。40℃に下げる。
A卵白、はちみつ、バニラペーストを混合し、粉糖と粉類を加え、混合。
BAにバターを漉して加え混合し、ムラングを合わせる。
C型に絞り入れ、170/140℃で25〜30分焼成。

《増田製粉所 製品説明》
*特宝笠:灰分0.35% 粗蛋白7.6%。宝笠印小麦粉シリーズの代表銘柄。かすてら、スポンジケーキ等でしっとりとした焼き上がりとソフトな口当たり、抜群の口どけの良さが得られる。シューやパイに使用しても軽く優しい食感や口どけの良さが得られる。
*サンバード:灰分0.37% 粗蛋白11.8%。高級強力粉。良質なグルテンを含んでいるので高配合なホテルブレッドなどで滑らかな舌触りと口どけのよい食感が得られる。パイ生地やシュクレ生地への力付けのための配合やブリオッシュなどのビエノワズリーにも使用できる。
*赤煉瓦:灰分0.50% 粗蛋白10%。口に入れたときの噛み応え、口の中で崩れていく食感を追い求め、ヨーロッパで用いられている製粉工程を参考に同社独自の製粉工程を研究し新たに採用。ヨーロッパ産の小麦と組成が近い北海道産の小麦を選択。中間質の小麦を使用することで食感に力強さのある個性を持たせた。クッキー、タルトはザクッザクッとした歯切れ、バターケーキはホロホロとした崩壊感、パイはサクサクとした軽さが得られる。

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