製パン講習会 日仏商事
テーマ「トラディション」
講師は同社研究開発課スタッフ

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藤岡氏

フランスパン(ディレクト)

フランスパン(ブロック冷蔵法)

 日仏商事M(筒井潤社長)は11月13日、神戸市中央区の同社本社で、製パン業に3年以上勤務している人を対象に製パン講習会4回シリーズの第3回を開催した。

 講師は、研究開発課の丸岡秀有氏・山田幸治氏・藤岡拓也氏。フランスパンの製法、ディレクト・冷蔵法を中心に実技と講義を行い、冷蔵法ではブロック冷蔵法と分割冷蔵法を紹介。「復温時の環境がパンにどのような影響を及ぼすか」をテスト形式で比較・検証を行った。また、時短に繋がる冷蔵法のパン・リュスティックも実演し、冷蔵法に関する歴史や現在のフランスのパン事情なども紹介された。
【冷蔵法のメリット・デメリット】
 分割冷蔵法は、フロアタイムを前日にとって分割して冷蔵し、翌日27℃で約30分復温する。ブロック冷蔵法は2パターン。ひとつは、生地塊の状態で冷蔵庫に入れ、翌日生地塊状態ですぐに分割し玉状態で復温する。もうひとつは、生地塊の状態で1.5〜2時間ほど(厚みによって時間は異なる)復温し分割・成形する。効率のみを優先させるならば、翌日成形のみの分割冷蔵法の方が良いが、冷蔵庫のスペースを取ってしまうことがデメリット。
 ブロック冷蔵法は、生地をひとつにまとめているので省スペースで、冷蔵庫にばんじゅう1枚のスペースがあればよく、厨房の環境を考えると負担が最小に抑えられる。ただ、生地塊を復温させる時に、中心と外側の温度差が大きくなる。分割冷蔵法は、生地温度のバラつきが少なくなり翌日の作業も簡略化できるが、冷蔵設備のスペースを考えるとブロック冷蔵法が有効と言える。
【ブロック冷蔵復温時の温度変化】
《テスト条件》
生地量/3400g、ボックス(ばんじゅう)の大きさ/600×400mm、冷蔵庫タイプ/ドウコン、冷蔵温度/5℃
《復温環境と温度変化》
◇35℃=中心:30分/12℃、40分/12.4℃、成型時/22〜23℃
◇35℃=外:30分/20.4℃、40分/21.7℃、成型時/22〜23℃
◇25℃=中心:30分/11.4℃、60分/15.9℃、成型時/18〜19℃
◇25℃=外:30分/15.9℃、60分/18.6℃、成型時/18〜19℃
◇15℃=中心:30分/8.9℃、60分/12.1℃、90分/12.8℃、120分/13.4℃、成型時/15.5〜16.5℃
◇15℃=外:30分/10.3℃、60分/13.6℃、90分/13.7℃、120分/13.9℃、成型時/15.5〜16.5℃
《傾向》
◇35℃=中心・外の生地温度のバラつきが大きい。温度変化が早いので復温時間に気を付ける必要がある。
◇25℃=中心・外のバラつきが少しある。温度変化が緩やかなので許容範囲が長い。ボリュームのバラつきが少ない。
◇15℃=復温時間が長い。中心・外のバラつきはほぼない。
 以下は、当日のレシピの一部。

◆フランスパン(ディレクト)
【配合(%)】8kg仕込み(6kg:ディレクト法/2kg:ブロック冷蔵のデモ)
フランスパン専用粉…100
safインスタントイースト赤…0.4
塩…2
ユーロモルト…0.3
水…70
【工程】
▽ミキシング=L3分、オートリーズ15分、L6分、H10秒
▽捏上温度=22〜23℃
▽発酵時間=90分、P、90分
▽分割=350g
▽ベンチタイム=25分
▽成型=バタール
▽ホイロ=28℃、70分
▽焼成=上火245℃、下火225℃、30分
◆フランスパン(ブロック冷蔵法)
【配合(%)】4kg仕込み
ディレクトと同じ
【工程】ディレクトと異なる部分のみ
▽発酵時間=30分、P
▽冷蔵=5℃オーバーナイト
▽復温=350gで分割後、40分/生地温度17℃
◆フランスパン(分割冷蔵法)
【配合(%)】4kg仕込み
フランスパン専用粉…100
safインスタントイースト赤…0.5
BBJ…0.1
塩…2
ユーロモルト…0.3
水…69
【工程】ディレクトと異なる部分のみ
▽発酵時間=30分、P、30
▽冷蔵=5℃(乾かないようにラップ)オーバーナイト
▽復温=40分/生地温度17℃

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フランスパン(分割冷蔵法)

パン・リュスティック

実演の様子