パネットーネ講習会
講師はモリーノ・ダッラジョヴァンナ社ファビオ デル ソルボ氏
伝統的なイタリアパネットーネの作り方を実演

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講師陣

実演の様子
 

講習会の様子

受講者

 ルーツ貿易M(白根慶治社長)は5月25日、イタリアのアグリモンタナ社と共催で、イタリアのモリーノ・ダッラジョヴァンナ社の協賛により、東京都世田谷区の日本菓子専門学校で「パネットーネ講習会」を開催。約100人が参加した。

 同講習会は、パネットーネ種やグレースの実演のほか、パネットーネの歴史、アグリモンタナ社、モリーノ・ダッラジョヴァンナ社の商品紹介も行われた。
 協力企業は、池伝M、Mイワセエスタグループ本社、関東商事M、寿物産M、三幸機械M、日本菓子専門学校。
 当日、会場で配られた資料で、アグリモンタナ社社長のエンリコ・バルディーニ氏は次のように挨拶している。
 弊社は「厳選された仕入先から最高の原材料のみを使った100%ナチュラルな商品を作りたい」という明確なビジョンの下、1972年に設立された。全ての商品を品質、情熱、職人の技術、そして常に最高のものを追い求める気持ちを大切にして製造している。シンボルのキャンディド・マロンから始まり、創立から50年以上が経った現在では、キャンディド・フルーツ、ジャム、ジェラート粉、ペーストなど多種多様なラインナップで、味・品質の完璧なバランスを追求する世界中のシェフたちに愛されている。キャンディド・オレンジ、シトロンなどのピール商品は、イタリア人が愛して止まないパネットーネに最適。伝統のレシピと製造工程、職人の技術を用い、最高品質の原材料で作られるパネットーネは、クリスマスの象徴的存在。日本でも、多くの人にアグリモンタナ社の商品やパネットーネに親しんでいただきたい。
〈モリーノ・ダッラジョヴァンナ社〉
 1832年の創業以来、約190年間受け継がれた技術と情熱は現在でも大切に守られ、良い商品を生み出すために開発を続けている。同社の商品は、世界50カ国を超える国に輸出されており、その品質の高さから名だたる巨匠をはじめ、世界的に著名なパティスリー、ベーカリーでも使用されている。

【講師プロフィール】
ファビオ デル ソルボ氏
 1994年生まれ。子どもの頃からペストリーに親しみ、14歳でペストリーシェフのアシスタントになる。高校では、化学や物理を学ぶ傍でペストリーやホスピタリティに理解を深めたことが後のベースになっている。18歳で料理学校に入学し、多くのマエストロから学んだ。その後、ケータリング、研究機関、レストランなどペストリーに関わる様々な分野で経験を積んだ。2016年にモリーノ・ダッラジョヴァンナ社に入社し、ベーカリーにおけるサワードゥ、ヴェノワズリー、パネットーネ、パンドーロについて専門性を深めた。マザーイーストやパネットーネは、本人の代名詞となり、世界中にその技術を広めている。
《パネットーネの歴史》
 パネットーネがクリスマスを祝うものとして広く認識されるようになったのは1700年代のこと。この頃は主にベーカリーが製造していた。当時は高級菓子であり、裕福な人々が互いにパネットーネを贈りあっていたようだ。
 1800年代には形が現在のものに少し近いドーム状になってきた。1800年代後半になると発酵の回数も増え、卵やフルーツのコンフィなども加わり、現代のパネットーネに近づいてきた。ベーカリーだけでなく菓子店でも作られるようになり、パネットーネを取り扱う店が増えてきた。
 1900年代には、筒形の紙型が取り入れられ、現代の形に近いパネットーネが作られ始めた。これにより、生地が縦に伸び、形が均一になるだけでなく、効率面が大幅に改善された。工場での生産が可能となり、生産量が大幅に伸びた。生産量が増えるとともに、チョコレート入り、フルーツの種類を変えたもの、洋酒を浸み込ませたもの、上面に様々なデコレーションを施したものなど、多様にアレンジされたバリエーションが見られるようになってきた。これを受け、伝統的なパネットーネを守り継承するため、パネットーネを名乗り販売できるものの条件が国によって細かく定められた。また、パネットーネのイベントや世界規模のコンテストも行われるようになった。

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グラッサあり

グラッサなし

断面