クックハウス ベーカリー・バル 南海なんば駅店〈大阪市中央区〉
価値ある商品を提供し続ける
接客の向上に全力を注ぐ

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店舗外観

店舗の様子

商品群
 

塩パン

北海道食パン

 サンドイッチ専門店やベーカリーブランド・クックハウスを展開するMダイヤ(多田広社長)は、パンを中心に軽食を提供する「ベーカリー・バル」2店舗を運営、コーヒーなどのソフトドリンクやワイン、デリカ、チーズ、ハムといったパンに合う商品を取り揃え人気を博している。

 同社は創業以来約70年、「作りたてのサンドイッチ」で創業地大阪の顧客に愛され続けている。最盛期には売上全体の約4割を占めたという。サンドイッチ用食パンは、様々な配合の工夫により具材の味を引き立てるほどよい甘さと口どけの良さを追求し進化させてきた。また、自宅でも美味しいサンドイッチが作れるように、サンドイッチ専用食パンの販売も行っている。
 クックハウスは、創業期から大阪を中心に展開し、原材料を選び抜き何度も試作を重ねた「職人の思いがこもったパン」、大量生産をせず、ひとつひとつ全て「丁重な手作りパン」を実践している。衛生的な工場でプロ職人・調理人が「目」と「気」を配り、作りたての製品を、クックハウス全店舗に1日3便体制で届けている。
 ベーカリー・バルは、パンとともにコーヒーやワインなどのドリンクを楽しむことにより、生活の一部、地域の情報交換の場所として使用されることを主眼にしている。
 クックハウス ベーカリー・バル南海なんば駅店は、ベーカリー・バル店舗の第1号店として2013年12月21日にオープンした。
 クックハウス統括本部マネージャーの多田俊介氏は、同店のコンセプトを次のように述べた。
 朝食であればパンとコーヒーを、昼食にはパンとサラダやパスタを、夜はワイングラスを傾けながらパンやハム・チーズをというように1日を店で楽しんでいただくということが目的です。パンとワインを提供する業態が少ないので、自分たちで開拓する精神が必要となり「ベーカリー・バルプロジェクト」を立ち上げ、ワインとパンの食べ合わせ提案を行う研究を始め、現在も進化しながら継続している。ワインソムリエから卸業者を紹介してもらい、パンに合うワインの指導を受けて勉強したという。意外に甘系パンと甘いワインが合うなど、ハード系のパンに特化しなくてもワインの提案は多岐に亘っているようだ。
 店長の岩崎寛子氏は「30〜40代の女性をコアターゲットにしています。店舗の周りは女性の就労人口が多く、そのようなお客様がおひとりでも来店していただけるような店を目指しています。特に仕事で疲れた女性が帰宅途中、気軽にワインを飲んでいただき、癒された気持ちになっていただけたら最高です。そのような意味で、ビールは敢えて取り扱っていません」と述べた。
 同店のターゲットは女性だが男性も思いのほか多く、土産等にパンやワイン、食材を購入するという。売上のピークは18時台に訪れる。仕事帰りにパンを購入することに加え、女性のひとり客がワインを飲む。土日は、昼過ぎからワインを飲む女性ひとり客や家族連れも多いらしい。開店直後の出勤前から9時過ぎの時間帯も忙しく、主にサンドイッチが売れる。
 「ベーカリー・バルホワイティうめだ店との違いは、ワインの小売りをしている点です。酒販免許取得の有無が理由ですが、イートインスペースが広いうめだ店は店舗での提供のみに絞り込んでいます」と多田氏。  パンは全商品、セントラル工場から供給されている。駅の設備規制の都合上、熱や煙が出るとセンサーが作動するため、オーブン等を設置することができない。
 売れ筋商品は、塩を加えた生乳の濃縮クリームを北海道産小麦のソフトフランスで包んだ「塩パン」、毎日14時以降に登場する「塩キャラメル」「クリームパン」「カレーパン」が上位。牛すじがゴロッと入って旨みが詰まった甘口カレーをごはんパンで包んだ期間限定の「牛すじカレーパン」も人気。食パンでは、北海道十勝平野に咲くエゾヤマザクラから取った『とかち野酵母』を使い、全ての原材料を北海道産にこだわり、水を一切使用せず牛乳のみで仕上げた「北海道食パン」が推奨。
 パン以外の売れ筋商品は、ソラマメ・ズッキーニ・黄パプリカなどを使った「ベーコンと彩り野菜のトマトソースパスタ」などのパスタ類、機能別に抗酸化力・免疫力・解毒力にカテゴライズしたサラダが人気。
 大山ハムの生ハム3種、チーズ3種、エシレバター2種も取り揃え、喜ばれているという。
 会社が取り組んでいる人材教育について多田氏は「販売は、外部に委託している部分もありますが、主に岩崎店長を講師にして次期店長候補、新人、アルバイトの3パターンを対象にした研修会を毎月実施しています。製造は、取引先主催でそれぞれの原材料を用いたパン作り勉強会と外部講師による講習会を毎月行っています。また、社内で他部署の仕事を知り学ぶことを目的に入社間もない社員の定期的なシャッフルも行っています」と述べた。
 今年は、5連休というシルバーウィークだったが、その効果を岩崎氏は「ゴールデンウィークと同等に盛況でした。普段でも外国人のお客様が多い店ですが、期間中は特に多く感じました。大阪で開催されたイベントの影響かも知れません。大量買いも多く客単価が上がりました」と話した。
 パンの価値と価格の関係性について、多田氏は「5月1日から全商品を一斉に10円値上げしました。過去2年間、一切値上げをしていなかったのですが、その間に原材料価格が上がり、原価率が合わなくなってしまったことが値上げの要因です。お客様に良い商品を提供し続けるためには、会社が存続し続けなければできません。値上げ幅が的中しているか計測することはきませんが、特にお客様から不満の声を聞くことはありませんでした。今後も原価率に注視しながら販売価格の変更をしたいと考えます。但し、季節商品等で原価率だけでは商売にならない商品は別立てで考えなければなりません」
 岩崎店長は、パンの価格と今後の展望を次のように語った。
 パン全体で見ると当店は高い部類に属するのではないかと思います。値上げを実施した時点では、毎日来店されていたお客様が急に来られなくなったという事実はありますが、販売数や売上が減っている訳ではありません。商品の価値は、接客の質に比例すると考えているため、10円の値上げをカバーするとしたら、接客の質を向上させる以外にないと考えます。1斤が税込で540円もする「北海道食パン」を一度食べられたお客様が「この食パンしか食べられへん」とおっしゃっていただける裏には、弊社が蓄積した技術と製造部門の努力が結集しているからですが、その商品を最前線で販売している私たちの熱意やお客様への丁寧な説明・応対も影響していると自負しています。
 店として力を入れている点も、今後の展望も接客の向上が全てだと考えます。
 お客様への『お声掛け』はどの店舗にも負けていません。それが、常連客を増やすことに繋がっているように思います。接客以外の展望は、関西空港に向かう外国人客が多いため、外国人が好む商品開発に力を注ぐこと、ワインを売っているベーカリーというイメージを払拭して、バルとしての機能を発揮したパンに合うワインの提案を積極的に行うことです。

【Mダイヤ】
▽創業=1946年4月
▽本社=〒544-0005大阪市生野区新今里2-13-8(今里工場併設)/TEL06-6751-6635
▽社員数=正社員78名
▽事業内容=パン・サンドイッチ・洋菓子の製造および販売、喫茶・カフェテリアなどの飲食店経営

【クックハウス:ベーカリー・バル南海なんば駅店】
▽所在地=〒542-0076大阪市中央区難波5-1-60南海難波駅2階中央改札口前/TEL06-6632-8011
▽営業時間=7〜21時
▽休日=1月1日
▽従業員数=正社員3名、パート・アルバイト9名
▽営業形態=パン・サンドイッチ・ドリンク・ラスク販売、カフェ・イートインスペース有
▽主な設備=電子レンジ、コーヒーメーカー
▽客単価=約600円

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