 工場全景
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 急速冷凍機
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 冷凍庫
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Mフローズンフーズ(永田昭一社長)は1996年、既に全店舗閉店したが、九州最大手のスーパーマーケット「寿屋」で販売するミニクロワッサンを成型冷凍で生産するため、熊本県パン協同組合の有志12人で成型冷凍専用工場を設立した。
当時冷凍生地は、認知度や品質への信頼性が低く、2006年まで利益が思うように出せなかったために撤退が相次ぎ、4人が残るのみとなった。現在は、認知度も高くなり、需要も増え、保証協会がAランクの評価をするようになった。
焼成冷凍は、パンを製品にして冷凍する。ホテルのレストランや機内食は全てが焼成冷凍で自然解凍して提供。フローズンフーズでは、成型冷凍生地を作っており、納入先が必要に応じて焼成し焼き立てを提供する。クロワッサンやデニッシュの板生地、パイ生地など。P.B.やOEMも注文に応じて小ロットから生産でき、小回りが利くだけでなく、大量生産にも対応できることから需要が高まっている。
「これまでのベーカリーは、地元でパンを作って販売することが当たり前であったが、今は、九州で製造したパン生地が首都圏で消費されることが当たり前になりつつある。例えば、那覇空港で販売されている「塩ラスク」やJR博多駅で販売されている「明太子ラスク」も自社の製品。但し、原材料は現地産に間違いはなく、意外な場所で製造されているということが現実。私たちのライフスタイルが変化しているように、商売の仕方も時代とともに変わってきており、既存のままで行なっていると取り残されてしまう。物流は、福岡市に本社があるMランテックに任せている」と永田社長。
大手製パンメーカーは、自社内に成型冷凍専用工場を保有しているが、中小では大きな設備投資になるため簡単には導入できず、ほとんどない。首都圏では、大手の冷凍専用工場と競合する場合もあるが、熊本からの物流コストを合算しても対等に戦えるという。
永田社長は「成型冷凍は、加速度的に需要が拡大すると予測している。現状、昼間のみの稼働だが、2交代制にすると生産能力は倍にできる。但し、人と冷凍設備の問題から容易には踏み切れない」と今後の事業展開の方向性を述べた。
《生産能力》
▽ミニクロワッサン(27g)=7000個/h
《生産品》
ピザ玉、パン用玉生地、デニッシュシート、パイシートなど。
《パイ生地の工程》
ミキシングマ折り込みマカットマ急速冷凍ママイナス25℃で冷凍ママイナス2℃のチルド室で一晩冷凍マ翌日成型マ箱詰めマ出荷
【Mフローズンフーズ】
〒861-1201熊本県菊池市泗水町吉富33番地1
TEL0968-38-6660、FAX0968-38-6670
▽従業員数=20人
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