業界動向

BACK

生産量・出荷額
2018年パン生産量は122万トン台
2016年総出荷額は約1兆7千5百億円
 2018年1〜12月のパン生産量は、およそ122万トン台になると予測する。この数値は、2017年を約3%下回るもの。2010年以降、堅調に増加を続け、2015年度に足踏みをしたものの2016年は増加、2017年も続けて増加し初の125万トン台となったが2018年1〜10月の推移から推測すると昨年を上回ることは絶望的。品目別で、食パンとその他パンは1〜10月のほぼ全月で昨年実績を下回り、菓子パンでも5月以降昨年実績を割り込んでいる。学校給食パンのみが昨年並みの約25000トンに届きそうだが、全体の2%という占有率ではほとんど影響はない。10月に学校パン給食推進協議会が設立されていることもあり、2019年の数字に期待したい。早晩2001年実績の40504トンくらいに回復することを願う。
 経済産業省が2018年8月10日に公表した「2017年工業統計表産業別統計表データ産業細分類別」を見ると、パン製造業2016年の総出荷額は1兆7千572億1千6百万円。品目別で2016年の食パンは3389億9千8百万円。イーストドーナツを含む菓子パンは9924億1千6百万円。調理パン・サンドイッチは2807億9千5百万円。

超高齢化
超高齢化の貢献方法を模索
 ある講習会で講師が述べた次の内容が印象的だった。
 マーケティングとは、マーケティング学という学問で、経済学や経営学と同じ。学問には必ず前提条件が必要で、経済学・経営学・マーケティング学ともに「消費者は何時如何なる時でも経済合理性のある消費行動をとる」が前提条件。客は、数ある選択肢の中から自分にとって最も経済合理性のあるもの(安い・便利・早い等の総合点1位)を買う。この前提条件が成り立たなければ学問の正解ではない。
 しかし、人間は、経済合理性のある消費行動など生涯一度もできない。従って、人間社会の正解と学習のために体系立ててある学問は全く別モノである。同一条件下で低価格の商品が売れるという答えは学問での正解。なぜなら消費者は経済合理性のある消費行動をとるからで人間社会(ビジネスの世界)はそうではない。
 なぜ、そのようなことが起こるのか。私たちは、合理的な判断はできるが、その通りの行動ができない。判断をしてから行動するまでの間に邪魔者が存在し異なる行動にすり替わってしまう。邪魔者の正体は「感情」。人間の最終意思決定機関は、合理的判断ではなく、感情で全てが決まる。
 超高齢化社会を迎え、大手企業は様々な高齢者に対するサービス事業に乗り出している。例えば、東京電力エナジーパートナーは、見守る家の分電盤に手のひらサイズのエネルギーセンサーを取り付けるだけで離れて暮らす親の生活がスマートフォンで確認できる「遠くても安心プラン」を開発。また、日本郵便は、月に1回郵便局社員が利用客を訪問する「見守り訪問サービス」、毎日決まった時間に自動音声が電話をかける「みまもりでんわサービス」を展開している。しかし、これらは学問的対処方法で「感情」が見えてこない。このようなサービスが受けられるうちは健常な高齢者で、健常者が考え出したビジネスに過ぎない。本当はそれ以降のサポート体制に力を入れることが高齢者自身と家族にとって望まれていることだと考える。パン業界として、地域に根付くベーカリーとして、超高齢化社会に貢献できる方法を模索したいものだ。

前へ戻る